久しぶりに図書館に行った。スマホを持つ前は結構図書館に行って、本を借りて読んでいた。
職場が変わり、通勤ルートが変わり、休みの取れ方が変わり、出版される本が変わり、自分も変わったせいで、図書館に行かなくなり、本も読まなくなった。読みたい本がなくなった。なので必死になって図書館に行く気もなくなり、本を読まなくてもネットの中には無料で読める文章であふれていた。
読みたい本があったので、図書館に行ったが、1冊は人気がありすぎて全部貸し出し中で予約中だった。もう1冊はその図書館の蔵書ではなくなっていた。ある時期その図書館で何度も借りたのに中央図書館のみになっていた。図書館も所蔵数には限界があるので、そうやって削れられていったのかもしれない。
結局、読みたい本は読めなかった。
がっかりしてしまった。
書架をつらつらと眺めて見るが、当然、並んでいる本は見慣れないものばかりだった。本をよく読んでいた頃わくわくした本はなく、並んでいる本は自分をわくわくはさせなかった。なんだかひどくがっかりした。
ふと、ある本を思い出した。
リネアという女の子が出てくる児童書だ。端末で検索するけれど、どこの図書館に所蔵しているのかの表示のさせかたがなかなかわからなかった。
時間はかかったが2冊はすぐに読める状態だった。『リネアの12か月』と『リネア モネの庭で』だ。私は椅子に座ってそれらを読んだ。
スウェーデン生まれのクリスティーナ・ビョルクさんが文を書き、レーナ・アンデションさんが絵を描いている。
植物が大好きなリネア1年を通しての身近な動植物との暮らしを丁寧に描いてあったり、憧れの画家のモネの庭や作品を見るために貯金をはたいてフランスまで行く旅の記録だったり。いつか所有しようと思っているけど、そうしないままここまできてしまった。
ちょっとだけ今の自分と重なるような気もしないでもない。
1番読みたかったのは『リネアの小さな庭』だ。いつかどこかで読めるといいな。
なんだかそわそわと腰が落ち着かなくて、しっかり読むというよりかは流し読みをしたけれど、リネアの本2冊を読んだら、ちょっとだけ気持ちが落ち着いた。図書館いいな、と思えた。また来ようと思った。
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