8月下旬。暑くてぎらぎらの日差しの中、JR廿日市駅から海へ向かう。
目指すはSAKURAO DISTILLERY(桜尾蒸留所)。
6月に北海道の余市蒸溜所見学に味をしめ、いやいや関心が高まり、近くで蒸留所見学ができないか調べたら、すごい近くにあった。
見学ツアーでの説明や直売所で扱っている商品を見ると、変更前の社名は中国醸造で「箱酒一代」やチューハイ「CAN PAIR」なども作っていて「小洒落たことになっとるが、広島に長いことおったら知っとるわ!」という酒造メーカーだった。ちなみに桜尾はこの工場がある場所の地名。
まずはジンを作るのに必要なジュニパーベリーが広島に自生していたことからジン作りが始まり、ジンとウィスキーの製造工程や材料が似ていることから、ウィスキーも作り始めたそうだ。
なので「桜尾ジン」と「桜尾ウィスキー」がある。
また、ウィスキーも桜尾の他に戸河内というものがある。こちらは「戸河内ハイボール」の缶を見たことがあったので、「ここにつながっていたのか」と面白かった。
ちなみに戸河内も地名で、熟成させた土地の名前がついている。
桜尾は海と山が近いため、寒暖差が大きく、早く熟成する。
戸河内は廃線トンネルを倉庫にし、低めの温度、高い湿度の中でゆっくり熟成する。
材料も広島産にこだわったり、中にはジンを作るのに「牡蠣の殻」が入っていたりと、説明を聞くのが楽しかった。余市蒸溜所とは雰囲気も内容も全然違った。
見学が終わると、提示されたものから3種類試飲ができた。私は
- 宮ノ鹿
- 桜尾ジン ハマゴウ (ハマゴウとは海辺に咲く小さな青紫の花。宮島で採取したものを使用。毎年一定量しか生産できない)
- ヘビーピートモルトニューポート
この3種類だと「宮ノ鹿」が好きだったなぁ。
そして、ヘビーピートモルトニューポートはすっごいパンチ力。スタッフの方も試すなら一番最後に、と言われたが、ほんとそうだった。スモーキーでがつんときてくらくらするめちゃめちゃストロング。
試飲のあとはしっかりお買い物。経済回した!送料無料になるくらいお買い物をしたので、身軽でおいとました。ちなみに試飲で使ったグラスは持ち帰れる。
グラスに巻かれた黒いリボンはなにかな、と思っていたら、ネックホルダーのひも(?)だった。グラスを首からさげられる。どこでもジンやウィスキーが飲めちゃう素敵グラスだった。
帰宅し、お風呂に入ってから改めて気づいた。
ずっとウィスキーの匂いがしてるなぁ、と思っていたら、工場見学中ずっと「天使の分け前」をいただいていたらしく、見学しただけなのにうっすら酔っ払っていて、そして香りもついていた。
話に聞くだけだったし、余市蒸留所ではそこまで匂いもつかなかったので、このとき初めて「これが噂の天使の分け前かぁ。すげぇなぁ。ほんとにその場にいるだけで酔うのかぁ」と体感できて嬉しかった。
ほんとに工場の中を歩き、原料や原酒の入ったタンク(暖めたり冷やしたりができる)を見て、お仕事をしている人のそばで説明を聞きながら見学したからね。
工場の敷地内に入るやいなや「黒ひげ危機一発」ごっこができる樽に案内された。 |
この機械でジンもウィスキーも製造する。なので別のお酒を造るときには洗浄する。 |
もう少し進んだところでプロジェクトマッピングを見た |
角が鳥居の笠木で羽の生えた鹿はなかなかのインパクト |
試飲できたアルコールたち。水や氷など好きにまぜまぜできた。 |
素敵リボンの試飲グラス。のちに飲んべぇグラスだと判明。 |
清酒一代もダルマ焼酎もなじみがあるんじゃ。 |
ほんとに海のそばでびっくりした。 |