広島県安芸高田町出身の絵本画家・柿本幸造のご遺族が、故郷で彼の作品を預かってほしいという要望で、ひろしま美術館に3000点以上の作品が寄託された。その記念と柿本さんの生誕110年のお祝いの記念の特別展だった(この特別展の正式タイトルは「新規寄託記念 コレクション企画展示 生誕110年 柿本幸造 どうぶつ大集合」)。
急なことなのか、今年度の特別展スケジュールには最初、組み込まれていなかった。前売券の販売もなし。しかし、ポスターを初めて見たとき「ああ、とても素敵だなぁ」と思い、行くことに決めた。
最近のひろしま美術館の特別展は、作品の雰囲気や作者の希望からか、真っ赤な壁、あるいは真っ黒な壁に作品が展示してあったり、展示室の区切り方に工夫があったりしていた。今回はそういうものはあまりなく、淡々と絵本をめくるように素直に展示してあって、私もこどものように見ていった。
いろんな画家がそうなのだろうけど、柿本さんも構図がおいしくて、好き。
意外だったのは、ポスターからかわいらしい動物のイメージだったのに、カッコいいでっかい乗り物もめちゃめちゃカッコよく描いてあって、わくわくしちゃった。
シリーズの「どんくまさん」は最初、田舎から出てきた朴訥な感じだったのに、途中、カッコいいイケオジっぽくなり、それからマイルドになってほっこりに変化していくのが見られたのも、よかったなぁ。
今回は動物に焦点を当てた展示だったけど、どの動物も敵意がなくて、ほわほわしてあたたかくて優しくて、「今、あたいがほしいのはこれだよ、これ!」と噛みしめちゃった。
柿本さんが文も絵も作った作品も、絵を担当された作品も、ほわほわしてさぁ。「あったかいなぁ」とえりまきや手袋をしてぬくぬくしたときみたいな気持ちになった。
まだまだ作品はたくさんあるので、少しずつ他の作品が見られるといいなぁ。楽しみにしておこう。
鑑賞のあとは、おいしい時間。どんくまさんがりんごジャムを作るお話にちなんだ「どんくまさんのりんごケーキ」をカフェで食べた。
ケーキの上の赤いりんごはりんごのムース。中にはソテーしたりんごが入っている。それにざくざくの食感が楽しめるくらいの粗みじんのりんごジャムものっていて、りんご尽くしのケーキだった。
美術館の敷地内もその周辺も、紅葉が進んで綺麗。赤い葉っぱを数枚拾って帰った。素敵な時間だった。
![コレクション企画 - 所蔵作品 - [ひろしま美術館]](https://www.hiroshima-museum.jp/inc/images/common/ogp.png)
コレクション企画 - 所蔵作品 - [ひろしま美術館]
ひろしま美術館は、印象派を中心としたフランス近代美術と、日本洋画や日本画などの日本近代美術コレクションを所蔵しています。
| 見て!このカッコいい消防車と構図! 描き込みとシンプルな部分との差で消防車がぐっと引き立つの! |
| ちびライオンが私にはちょっと小生意気に見えた。好き。 |
| 孵化したウミガメたちが海に向かっていく様子。 構図も素敵なんだけど、ただただ泣けてきちゃう。ぐっときちゃう。 がんばれええええ!って応援したくなっちゃう! |
| いや、もう、この構図よ、構図! そしてダチョウのカッコよさ! |
| どんくまさんが木を揺らして、りんごを収穫。 この見せ方! おいしそうなりんごが上から降ってくる感じとつやつやでおいしそうで、いいにおいがしそうじゃあないですか!!! |
| どんくまさんが煮ているジャムの香りをくんかくんかかいで、うっとりしているうさぎさん。 わかる!わかるよ、うさぎさんっ!!好き! |
| りんご尽くしの「どんくまさんのりんごケーキ」 |
| 紅葉も黄葉も素敵だった。 |
コメントを投稿
別ページに移動します