ドラマ「40までにしたい10のこと」#9　感想

※注意！ネタバレあり。個人の感想です。

いやあ、支離滅裂でもいいから書かせてぇぇぇ！

いえね、7月から始まったドラマ「40までにしたい10のこと」#9ですよ！

あとで公式のリンクをはるけど、ざっくり言うとまんが原作のドラマで、あと3か月で40歳になる、枯れてるかわいいもの好きの十条（とうじょう）雀さんと、その部下で十条さんより10コ下、めちゃめちゃ背が高くてクールでシャープででも温かい田中慶司（けいし）の社会人BL（MLとも言いますね）。

雀さんが40までの3か月でしたいこと10コをひょんなことから慶司と一緒にやっていこうということになり…からお話が始まります。

原作は未読。

ドラマも最初は見るつもりはありませんでした。だってさ、「BL好きなんでしょ」みたいな、乱立しているというかなんというか、ドラマ界にそんな雰囲気があってさ。「人気出るから。視聴率取れるから」みたいに作られているんじゃないか、とあたいは面白くなく眺めていたんですよ。それぞれのドラマをちゃんと見ていないから随分乱暴なことを言っています。

でね、このドラマも「またか」と思っていたんです。

しかし、Twitterでフォローしていないのに流れてくるポストがあるじゃないですか。それで第一話の「身長差からのバックハグ」のシーンの撮影前の打ち合わせの動画を見てですね。原作見て、実際に動いてみて、監督と雀役の風間さんと慶司役の庄司さんがお話して、また動いてみて、原作見て、台本見て、またお話して…を繰り返し、本番やってその映像を見てスタッフの人たちも打ち合わせして…と、とても丁寧に作っていて、それに感動して見てみたらきゅんきゅんして継続して見ることにしました。

それで、第9話ですよ！

ここまで、恋人が10年いなくて、なんでもひとりでやっちゃうし（ひとりが長くて慣れた。そして頼れる人がいなかった）、やりたいけどどうも自信がなくて「まぁいいか」で済ませてきていた雀さんがですよ。

ちょっとぐいぐい来る慶司に押されて、たこ焼きパーティーしたり、デパ地下のケーキ食べたり、水族館デートして食べたかったかわいいクレープ食べたり、するうちにですね。

「誰かと一緒に過ごすのって楽しいなぁ」とか「一歩を踏み出すといろいろできるんだぁ」とか、すぐに諦めるのをやめて、どきどきまぎまぎしながら真面目に一生懸命、あれこれ考えたり、自分でもやってみたりしてですねっ！

一方で慶司さんのほうは、クールでカッコよくてなんでもできてそつがない、と思いきや、ゲイで好きになる人はみんなノンケでこれまで恋人と楽しく過ごしたことない、とか、仕事では雀さんは上司で、それもデキる上司で尊敬するけどどこまでも先に行っていて追いつけなくて、雀さんすぐひとりで抱え込んじゃって自分頼ってくれなくて、とかなんとか。

慶司さんのモノローグが入るようになってから、ぐっと慶司さんのお人柄やちょっと深いところを視聴者が知ることになり「うわあああああああ！おまえ、そう思ってたんかー！雀さんに振り回されてつらかったよなぁ」と思うようになり。

年上からすると「もっとあいつにぴったりの年齢の、もっと素敵な人がいるんじゃないか。自分じゃないんじゃないか」と不安になり。

年下からすると「どうやっても追いつけない、隣にも行けない壁みたいなものがあってこればっかりはどうしようもないし。やはり経験の差はでかくて頼りにしてもらえないし、自分もどうやって支えてあげればいいのかさっぱりわからないし。相手が弱いところを見せられる人、みたいな存在になれるのか」と不安になり。

あううううううう！！！わかるぅぅぅぅ！！

という感情を雀さんにも慶司さんにも振り回されながら、どろどろしたことも誰かをいじめたりおとしめられたりすることもなく、ほわほわと見ていたんです。

1つ前の第8話では、慶司の同僚で同い年の茜さんが「29歳で焦って空回りして不安で、ちゃんとしたい、恋愛、結婚、出産もしたいけどうまくいかなくてぐるぐるする」というエピソードが入って、BLドラマなのにこういうリアリティあるものをぶち込んできて（それで茜さんは仕事で失敗をし、そのリカバリをみんなでやるのはちょっとモノガタリっぽかったけど）、いろんな人がいて、いろんな価値観があって、それぞれの生活があって、いろいろ悩んで、吹っ切って、前に進もうとしているんだなぁ、というなんというか「主人公とその相手だけの2人の物語じゃないぞ。ただのBLドラマじゃないぞ」みたいな空気を出していて、これでまたぐっと私の心は掴まれるわけですが。

なかなか第9話について語れないぞ。

雀さんが風邪引いて高めの熱を出し、「ひとりが長いから対処はばっちり」とひとりで淡々と寝込む準備をするんです。わかるわぁ。

でもなんでレトルトのお粥とかさっと食べられるパンとか野菜ジュースとかも買っておかないのかなぁ。薬局になくてもコンビニにも行けよ、雀さーーーーーん！！と私は思うわけです。パックのエネルギ－チャージみたいなのも私は買います。ビタミンC多めのヤツを狙う。

雀さんはお腹空いてきて、卵粥を作るんです、自分で！

夜に心配した慶司さんが雀さんちにお見舞いに来るんです。そしてこの人も卵と米買ってきてて「作るんかーーーい！！レトルトのお粥でよくね？いや、慶司さんが帰ったら雀さんがひとりでもなんとかなるようにレトルトのお粥、いらない？」とあたいは思うのですよ。

慶司さんはバナナとリンゴも買ってきていて、そこは"Good job, Keishi!!!!!" と親指立てたくなりました。

かなりの熱があったのに会社には「37℃くらい」と言っていたのもバレて、慶司さんがちょっと怒ったふうに「もっと人に頼ってください」と言い、雀さんは「ひとりが長くて慣れてるし」と答えて、彼らの基本のもやもやがここにも出てきてですね。

でも雀さんは慶司さんにすりおろしリンゴ作ってくれたら嬉しいと甘えてですね。自分、風邪のときリンゴは食べますがすりおろしはあまり経験がなく「そうかぁ」なんて思ったり、缶詰の白桃とかみかんとかも好きだったなぁ、とノスタルジーに浸ったりしていたんです。

うさぎリンゴもかわいかったですね。「雀さんはおけつから食べる」と思ってたらそうだったので、それも嬉しくなりました。クレープにのかっていたクリームのスズメをどこから食べるか迷って後頭部から食べてたからさ。

慶司さんも雀さんに合せてリンゴをかわいくしていて、ここもきゅーんとなりました。

が！

元気になった雀さんが待ち合わせして慶司と会ったところで、同僚で雀さんの部下の一人である田中さんと鉢合わせます。

ここよ、ここ！！！

慶司さんは「二人でやりたいことリストをやりましょう」と言ったときに「バレないようにします！」と言い切ったのです。

またこの田中さんが妙なところで鋭くて「2人つきあってるんですね！」と見抜くのです。

雀さんは慶司さんと「お待たせ！」みたに会ったときには雀さんの顔だったのに、田中さんに声かけられて曖昧な顔になり、田中さんがどんどんしゃべっている間も曖昧な顔になり、そして田中さんに「恋愛とか出会い系アプリ勧めるのやめてほしい。俺はひとりがいいんだ」と言ったときには上司・十条さんの顔になっていて。

慶司さんは慶司さんで「バレないようにしなくちゃ！！！」と焦って焦って、「違うし。勝手に想像するなし」と否定していくけど、なかなか怖い口調で「十条さんなんかが相手なの違うし」みたいなこと言っちゃって、その場を切り抜けるためにはそうなんだけど、雀さんの顔が頭ではわかっているのに心がめちゃめちゃ傷ついているようなことになっているし、慶司さんはそれに気づけないくらいいっぱいいっぱいになっているし。

うわああああああ、どうすればいいの？！

結局、雀さんはおうちに帰っていて、心配した慶司さんは電話やメッセージを送りまくるけど雀さんはそれに出なくて、しかし最終的には出て、慶司さんが「さっき言ったこと本心じゃないし、強い口調になってすみません」と言ったのにたいして、まるで職場での会話のように「あの状況ならああ言うのは当然だ」と雀さんは言いそして「しばらく週末会うの止めよう」と言うんだよぉぉぉぉぉ。

慶司さんも「はい」ってお返事してさ。雀さんはおっきなスズメのぬいぐるみのすず子に「これからどうしたらいいんだ」と涙声で言っていて、「あたいもこれからどうちゅればいいんだよぉぉぉぉぉっ！！！！」と心の中で叫んで、このブログ書いてるんだ。

はぁはぁはぁ。

そうだ。それと。

雀さんが立ち去って、残された田中さんと慶司さんですが。田中さんがね、2人つきあってるんでしょ、と指摘したあとに「自分、こういうの偏見はないし。誰にも言いません」と言ったことに対して、慶司さんが「偏見がない、というほうが偏見があるんじゃないか」みたいに返していて、「うんうん」とあたいはうなずきが止まらなかったよぉぉぉぉぉ！！

「自分、偏見ないし。友達にゲイいるし」と言うの、ドラマ、漫画、小説などでよく見かけるんですが、すっごく腹が立っていて。

異性愛者に対して「偏見ないし。友達に異性愛者いるし」って言うか？

あと、キライなのが、インタビューなどで芸能人に対して「好きな異性のタイプは？」と聞くこと！いろんなことが考えられるんじゃないの？

あまり言うとさ、なにも言えなくなるからやめとくけど。うきーーーーーー！！！

うさぎリンゴからの後半の台詞がないところでのお芝居がすさまじくて、ぐいぐい来るし、圧すごいし、心は千々に乱れるし、もう！

で、ですよ。冷静になってください。

このドラマは30分枠。TVerだと24分くらい。オープニングもあるので、正味20分ちょいなんです。そして第9話が終わりました。

全12話と仮定して、あと3回ですよ！60分くらいですよ！

リストは4コ残っていて、この状態も回収できるの？どうなの？ほんとは全20話とかじゃないの？いやいや、大河みたいに1年やってもいいんですよ。ずっと見ていたいもん。

慶司さんのおうちが全然映らないのでそこも見てみたいし、雀さんが慶司さんのおうちに行くのも見たいじゃん！

デパ地下ケーキ全制覇は数が多すぎて継続中なら、新作も出るからずっとずっとやってほしいし。そうしたらまたふっくらしちゃうから、スカッシュにもまた行かなきゃ。たこ焼き器も「あったら、いつでも何度でも作れる」って言っていたからまたタコパしなくちゃ。

慶司さんサイドの物語も見たいな。「あのときの雀さん、かわいかったああああ」と悶える慶司さんも見たいですよ、あたいは！