漫画や小説が原作の映像化にあたり、設定を変えることもある。
私は小林靖子さんが脚本を手がけた「岸辺露伴は動かない」のドラマが好きだけど、よく考えたらあれも編集者の泉クンは原作では1話しか出てこないキャラだったよなぁ、とぼんやり思い出していた。
きっかけは、「セクシー田中さん」のドラマ化でおきた出来事をつらつらと考えていた途中だった。
ドラマの泉クンは全話出てきて、映画にも出ていた。露伴先生と一緒にいると「いい味を出すバディ」みたいで、見ていて楽しかった。そして思った。
ここで「泉クンと露伴先生の間に恋愛が生じる、あるいはほのめかされるように変更されていたらどうだっただろうか」という疑問。
世界のすべてを知っているわけではないけれど、日本だとどうしてだか男性と女性が仕事以外で一緒にいたら、恋人か夫婦か、あるいはそこまではいたっていないけれど「いい感じ」かしか見られないことがほとんどだ。
以前、知り合いの男性の傷心日帰り旅行のお伴で宮島に行ったとき、地元のお祭りに遭遇して少しのぞいたら、夫婦だと思われ、結婚していないと言うと、「早く求婚しろ」と知り合いはおっちゃんにハッパをかけられ、そしてその祭りのあったお宮は子宝や安産祈願で有名だからしっかりお参りしろ、と言われた。
あるいは男性の友達と出かけてご飯食べて帰ったら、つきあっているのか、と聞かれた。
私にとっては戸惑う感覚。
リアルとドラマが違うのも少しはわかっているつもりだしさ。ドラマだと視聴率、というものも考えないといけないし、なんというか結局は大勢が好きなのはわかりやすい「王道」なんだ、と思う。
だからと言ってさぁ。男女がいたらすぐに付き合うとか恋愛とかに結びつけるの、やめてくれないかなぁ。うんざり。
あとさぁ。付き合うのが異性だと限定してるのもさぁ。なんだかなぁ。
露伴ちゃんと泉クンが素敵なバディでよかったなぁ、と改めて思ったのさ。