2024年8月6日。午後から勤務のため、平和記念式典をテレビで見ていた。
8:15になると地域のサイレンも鳴り、黙祷をした。
テレビはNHKのEテレ以外は記念式典を生中継していた。いつもはなにがあっても「ラヴィット」を放送するTBS系列のテレビ局もだった。ここは地元のテレビ局でも地域性が高い局なのでどうするのかな、と思っていた。
これまでと違うな、と思ったことがあった。とはいえ、出勤のため、毎年欠かさずテレビで見ているわけではないのだけれど。
私の記憶にある平和記念式典のテレビ中継は、大体8:00から始まる。そして8:15に黙祷があり、そのあと広島市長の平和宣言、内閣総理大臣のスピーチ、子どものスピーチと続く。
このあたりで、8:30くらいになり、多くのテレビ局はそこで中継を止める。NHKも、NHK広島は最後まで中継するが、他の地方は通常放送となっていた。
しかし、今年見たときにはそのあとの広島県知事のスピーチ、国連のスピーチ、「ひろしま平和の歌」の演奏と合唱と最後まで中継する局が多かった。
もしかしたら私が気がついていないだけで、「広島だけ」の放送になっていたのかもしれないけれど、それでも「式典はまだまだ続きます」で締めくくられ中継が終わるのをこんなに見なかったのは初めてかもしれない。
1局、8:45くらいまでで終わっていたけれど、県知事スピーチ、国連のスピーチまではしっかり放送していた。県知事のスピーチはカットされることが多い、私の中の記憶だと。
どうしてこうなったのかわからないけれど、「ヒロシマではそうかもしれないけど、自分の日常には関係ないんで」、「もっと明るく楽しいことを見せろよ」みたいなノリが強いのがテレビだなぁ、と思っていた。
なので、この変化は私の中で驚きだった。
もしかしたら原爆資料館の入場者数増加とも関係があるのかしら。なにかが大きく変わりつつあるのかしら。なんて思っている。
通勤途中に被爆樹木がある。原爆の日だから誰か見上げているなかな、と思ったけど、誰も見ていなかった。いつものようにそのクスノキはたたずんでいた。