年末年始のお休みに、マフラーを編んでいた。
棒針やかぎ針ではなく、缶の底を抜き筒状にしたものに割り箸を27本(必ず奇数にすること)を先が3~4cmくらい出るようにぐるりと貼り付けた編み機で編んだ。
毛糸はダイソーのグラデーションウール(G26 オータム)4玉。糸が細く、12月28日の夜から1月1日の夕方までかかった。なんとボンボンで1玉使ってしまった。極太の糸だと2時間くらいで編める、と割り箸13本で編んだ人が言っていた。
指先が痛くなりながら編んでいき、少しずつ長くなっていくのを見ていると「これは1本の糸なんだよなぁ」ととても不思議に思う。
このマフラーは筒状に編み上がるのだけど、感覚としては「糸が布になる」ということだった。そして思いは縄文・弥生時代に飛ぶ。
吉野ヶ里遺跡に行ったことがあるけれど、そこで養蚕が行われていた展示を見た。そこでは機(はた)で糸を布に織っていく。
気持ちはそことシンクロ。
これまで棒針、かぎ針でマフラーを編んだことはあるので、毛糸がどうなっているのかわからないわけではないけど、でもとっても不思議。
細い1本の糸が、厚みはないけど「布」というか平面になっていくのがとっても不思議。
「編み物」や「機織り」を発明、というか開発していった人類、すごい。ほんとにすごい!
こたつに入っているのに、竪穴住居のそばで編み編みしている気分だった。
編み終わっても、「不思議だなぁ」という気持ちはずっと抜けなかった。
1月2日の初詣にできたてのマフラーを巻いていった。
ぬくぬくで気持ちよかった。
春先までよろしくお願いします。